虫歯が進行し「根の治療が必要です」と聞くと、多くの方が不安を感じます。
「痛みはあるのかな…」「どれくらい通わなきゃいけないの?」「いっそ抜いてしまったほうが楽なのでは…?」と心配される方も少なくありません。
根管治療(歯の神経の治療)は、丁寧で時間がかかる治療ですが、それは“歯を抜かずに残すための最後の砦”だからです。
適切に治療を行えば、抜歯を避けて長くご自身の歯を使い続けられる可能性が広がります。
武蔵小杉パークシティ歯科医院には、大学病院で根管治療を専門に診療している歯科医師や、難症例の経験が豊富な歯科医師が在籍しています。そのため、複雑なケースにも幅広く対応できる体制を整えています。
必要に応じて、大学病院と連携をとりながら治療を進めることも可能です。
治療の流れや通院回数についても、事前に丁寧にご説明し、ご理解・ご納得いただいたうえで進めますので、どうぞ安心してお任せください。
「痛みが気になる」「治療に通うのが不安」という方も、まずは一度ご相談ください。
大切な歯を守るために、私たちがしっかりとサポートいたします。
根管治療とは

根管治療とは、歯の内部にある「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経や血管の通り道(根管)に、炎症や感染が起きたときに行う専門的な治療です。
歯髄は歯に栄養を届け、刺激を感じ取る大切な組織ですが、虫歯や外傷で炎症が進むと強い痛みや細菌感染を生じると腫れを引き起こします。
症状が進むと、夜も眠れないほどの強い痛みや、冷たいもの・熱いものがしみ、放置すると、細菌が歯の根の先まで広がり、歯ぐきが腫れる、噛むと響くような痛みなどが現れ、顎の骨に炎症を起こすことがあり、日常生活に支障をきたす場合があります。
「抜歯しかないかも…」と感じるようなケースでも、根管治療を適切に行うことで、天然の歯を残せる可能性が大きく高まります。
早期の受診と正確な治療が、歯を守る第一歩です。
根管治療の目的
根管治療の目的は、炎症の強い歯髄や細菌に感染した歯髄、古い充填材を丁寧に取り除き、根管内部を清潔に整えて、歯を抜かずに残すことです。
適切に行われた根管治療は、根尖性歯周炎(歯の根の先の炎症)を予防•改善し、歯を長く使い続けるための最善の方法です。
根管治療の基本的な流れ
根管治療は、以下の手順で丁寧に進められます。
再根管治療(過去に根を治療した歯の再処置)の場合も、同じ流れで進行します。
虫歯や細菌でダメージを受けた神経や、再治療の場合には感染した古い詰め物を取り除きます。
専用の器具で根管内部をきれいにし、薬剤を行き渡らせやすい形に整えます。
細菌を徹底的に減らしつつ、削りカスも洗い流します
清潔になった根管内で再度細菌が侵入しないように、また、除去しきれない細菌を埋没し増殖しないように詰め物でしっかり封鎖します。
根管治療の症例

神経の治療(根管治療)が必要になる状況は、大きく分けて2つあります。
- 虫歯が神経まで進んだケース
- 再根管治療が必要なケース
虫歯が神経まで進んだケース
虫歯が歯髄(神経)に到達すると、炎症が急速に広がり、激痛を引き起こします。
この段階まで進むと自然治癒は望めず、炎症の強い神経を取る必要があります。
さらに進行すると神経が壊死し、細菌感染を引き起こして根の先に膿がたまり、やがて顎の骨にまで炎症が広がることもあります。
神経は壊死しているため、一旦痛みが落ち着くこともありますが、放置すれば歯を失うリスクが高まります。
早期に根管治療を行うことで、天然歯を残せる可能性が大きく上がります。
症状の流れ
虫歯が深く進行
冷たいもの・熱いもので歯が持続的にしみる
何もしなくてもズキズキ痛む(歯髄の炎症が強い状態)
痛みが強まり、歯ぐきや顔が腫れることも(歯髄壊死)
再根管治療が必要なケース
一度根管治療を受けた歯でも、治療後に詰め物やかぶせ物の隙間から細菌が侵入すると、再感染を起こすことがあります。
ただ、すでに神経は取られているため症状が乏しく、レントゲンで発見される場合もあります。
再治療は、初回の治療よりも難易度が高く、細かい根管の形状や感染状況を正確に把握する高度なスキルと設備が必要です。
一方、虫歯等でかぶせ物ができないほど残っている歯が少ない場合や、歯根が破折している場合は、再根管治療では対応できず、抜歯となる可能性があります。
症状の流れ
過去に根管治療を受けた歯
かぶせ物や詰め物の隙間から細菌が再感染
噛んだときに響く痛み・歯ぐきの腫れ
歯ぐきにおできや膿が出る、違和感が続く
武蔵小杉パークシティ歯科医院では、大学病院で根管治療を専門に診療を行う歯科医師が在籍し、レントゲン撮影や拡大鏡などの精密機器を駆使して、複雑な再根管治療にも対応しています。
「一度治した歯だからこそ、できる限り残したい」という思いに寄り添い、治療前には現状と選択肢を丁寧に説明しながら、安心して通院していただける体制を整えています。
根管治療の流れとステップ

根管治療は、初めての治療か再根管治療かによって最初の流れが少し異なりますが、途中からは同じ手順で進みます。
- レントゲン撮影や視診で歯の内部や根の状態を詳しく確認し、治療計画を立てます。
- 再根管治療の場合は、以前の詰め物やかぶせ物の状態、再感染の原因も調べます。
麻酔と感染部の除去
- 局所麻酔で痛みを感じにくくしてから治療を開始。
- 虫歯になった部分を取り除き、歯の内部にある根管へアクセスする小さな穴を開けます。
詰め物やかぶせ物の除去
- 過去の詰め物やかぶせ物を外します。
- 感染を疑う虫歯や古いガッタパーチャ(根管内の古い材料)を除去します。
- 専用のヤスリの様な器具を使って、感染した神経や歯質を丁寧に除去。
- 器具が届かないところは、薬剤で根管内をしっかり洗浄・消毒し、細菌が増えにくい環境に整えます。
- 治療の合間には仮の詰め物をして歯を保護しつつ、細菌が入らないように蓋をします。
- 根管の内部がきれいになったことを確認したら、専用の材料を使って根管内をすき間なく充填し、細菌の再感染を防ぎます。
- 充填後にはレントゲンを撮影し、薬剤が根の先端まできちんと行き渡っているか、緊密に詰められているかをチェックします。
- 問題がなければ、歯を補強するための「土台」を型取りし、納品後に装着します。
- 次に歯の形を整え、かぶせ物の型取りを進めます。
- 最後に、完成したかぶせ物を装着し、噛み合わせや見た目を一つひとつ確認しながら、丁寧に仕上げます。
こうしたステップを踏むことで、歯を失わずにしっかり噛める状態に回復させることができます。
根管治療のメリット

根管治療の最大のメリットは、歯を抜かずに残せることです。
虫歯が神経まで進行した場合や、外傷で歯の神経が壊死してしまった場合でも、根管治療によって歯を残すことができます。
もし歯を失ってしまうと、入れ歯やインプラント、ブリッジで補う必要があります。ですが、根管治療で自分の歯を残すことができると次のようなメリットがあります。
- 自然な噛み心地を保てる
天然歯だからこその感覚が残り、しっかり噛んで食事を楽しめます。 - 周囲の歯に余計な負担をかけない
歯を1本失うと隣の歯が支え役となり、負担が大きくなります。歯を保存することで歯列全体のバランスを守れます。 - 顎の骨を健康に保つ
歯根が残ることで骨に刺激が伝わり、顎の骨が痩せていくのを防ぐ効果があります。
さらに、根管治療は入れ歯やインプラントと比べて経済的な負担が少ないのも大きなポイントです。
治療後はしっかりケアを続けることで、ご自身の歯を使い続けることができます。
根管治療は、将来の入れ歯やインプラントを避け、自分の歯で生活を続けるための大切な手段です。
武蔵小杉パークシティ歯科医院には、根管治療の専門知識と経験を持つ歯科医師が在籍しており、複雑なケースにも対応できる体制を整えています。
症状に応じた最適な治療法をご提案いたしますので、少しでも気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。
痛みの軽減と予防
歯を残せるだけでなく、痛みから解放されることも根管治療の大きなメリットです。
虫歯が神経にまで達すると、「夜も眠れず眠れない」「ズキズキして仕事に集中できない」といった強い痛みに悩まされることがあります。
根管治療では炎症が強い神経を取り除くため、治療後にはその激しい痛みが大きく改善されます。
治療によって期待できる改善例
- 神経の炎症による鋭い痛みを落ち着かせる
- 噛んだときに響く痛みの改善
- 冷たい飲み物や熱い食べ物がしみる症状の軽減
- 夜中に急に襲ってくる痛みの解消
放置してしまうと、炎症が顎の骨にまで広がり、さらに大きなトラブルにつながることもあります。だからこそ、早めの根管治療が将来の安心につながる大切な一歩です。
武蔵小杉パークシティ歯科医院では、治療の前に流れや注意点を丁寧にお伝えし、不安を抱えたまま治療に進むことがないように心がけております。
できるだけ痛みや負担を抑えながら進めますので、「まずは説明だけ聞いてみたい」という方も安心してお越しください。
根管治療は早期治療が重要

根管治療においては、「早期発見・早期治療」が何よりも大切です。
歯の神経に細菌が感染すると、時間の経過とともに感染が広がり、治療がどんどん難しくなっていきます。
「まだ我慢できるから大丈夫かも…」と痛みや違和感を放置していると、感染が進行し、歯の根の周囲にある骨が溶けてしまい、抜歯が必要になることもあります。
一方で、初期段階で適切な治療を行えば、神経を残せる可能性もあり、治療回数も少なく済みます。
早めの治療には、次のようなメリットがあります。
- 歯を削る量を最小限に抑えられる
感染が軽度であれば、大きく歯を削る必要がなくなります。 - 治療の成功率が高まる
感染が進んでいない段階ほど、治療の成功率も上がります。 - 痛みや不快感を軽減できる
早期なら麻酔も効きやすく、治療中の痛みや不快感を抑えやすくなります。
また、定期的に検診を受けていることで症状が出る前に異常を見つけることも可能です。
虫歯の進行や神経の変化などは、定期検診・クリーニングの際に歯科医師がチェックし、必要に応じてレントゲン検査を行い確認しています。
早めに対応することで、大切な歯を長く守ることができるのです。
歯の寿命を延ばすために

根管治療は、歯を長く使い続けるために欠かせない大切な治療です。
適切に処置を受けることで、抜歯を避けて、自分の歯を残せる可能性が高まります。
「抜くしかないって言われたけど、本当に歯を残す方法はないのかな…」と、不安を感じる方も少なくありません。治療が終わったあとも、定期的に検診を受けることがとても重要です。
レントゲンで根の状態をチェックすれば、トラブルの兆しを早めに発見でき、必要な対応がすぐにできます。
根管治療は、ただ痛みを取り除くだけの処置ではなく、大切な歯を将来にわたって守るためのケアともいえます。
根管治療に関するよくある質問
根管治療を受ける際、患者さんから多くの質問が寄せられます。
治療に関する不安や疑問を解消することで、より安心して治療を受けることができます。
痛みや治療に関する不安を感じたら、まずは武蔵小杉パークシティ歯科医院へご相談ください。
当院には、根管治療を専門とする歯科医師や、大学病院で診療を行う歯科医師が在籍しており、複雑なケースにも対応できる体制を整えています。
必要に応じて大学病院とも緊密に連携し、より高度な治療が必要な場合でも最適な方法をご提案します。
治療前には現状と治療の選択肢をしっかりご説明し、安心して通院していただける環境づくりを大切にしています。