「口を開けるときにカクカクと音がする」「顎が痛くて大きく開けられない」そんな症状に心当たりはありませんか?
顎の不調を放置していると、食事や会話など日常生活に支障をきたすことがあります。
顎関節症は決して珍しい病気ではなく、適切なケアによって症状の改善や再発予防をめざすことができます。
「もしかして…」と不安を感じたら、まずは一度武蔵小杉パークシティ歯科医院へご相談ください。
顎関節症とは

顎関節症とは、顎の関節や周りの筋肉に不調が起こることで、口を開けるときに痛みが出たり、カクカクと音がしたりする症状を指します。
決して珍しい病気ではなく、実際に多くの方が経験している身近なお悩みです。
近年はストレスや生活習慣の変化により、顎関節症の患者さんが増えています。特に長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による姿勢の乱れは、顎に大きな負担をかけやすいといわれています。
さらに、無意識の歯の食いしばり、頬杖をつく癖、片側だけで噛む習慣なども顎関節症の原因になりやすい行動です。
精神的なストレスによる筋肉の緊張が加わることで、症状が悪化してしまうことも少なくありません。
「これ、自分にも当てはまるかも…」と思った方は、早めにご相談いただくことで、原因に合わせた対策を立てやすくなります。気になる症状がある方は一度チェックしてみませんか。
顎関節症のタイプ
顎関節症とは、顎の関節や周囲の筋肉に不調が起こることで生じるさまざまな症状の総称です。
正式には「顎関節・咀嚼筋障害」と呼ばれ、現代人のおよそ10人に1人が経験するといわれるほど身近なお悩みです。
顎関節症は主に以下のタイプに分けられます。
- 顎を動かす筋肉の緊張や不調によるもの
- 関節円板(軟骨)のずれによるもの
- 関節自体の変形によるもの
- 複数の要因が重なっているもの
症状の程度は軽い違和感から、食事や会話に支障が出るほど強い痛みまでさまざまです。
放置して悪化するケースもある一方で、適切な対策によって改善できる可能性が高い疾患でもあります。「顎の音や痛みくらい大丈夫」と思わずに、早めに原因を知ることが改善の第一歩です。
顎関節の役割と構造
顎関節は、下顎の骨と頭の骨(側頭骨)をつなぎ、口を開けたり閉じたり、食べ物を噛んだりするために欠かせない関節です。
関節の内部には「関節円板」と呼ばれる軟骨があり、骨と骨が直接ぶつからないようにクッションの役割を果たしています。これにより、スムーズで安定した動きが可能になります。
顎関節が担っている主な役割は次のとおりです。
- 口を大きく開けたり閉じたりする運動
- 食べ物を噛み砕き、咀嚼を助ける
- 会話や発音をスムーズに行うサポート
- 表情の動きを助け、顔の自然な表情をつくる
この関節は、関節頭・関節窩・関節円板・靭帯・筋肉といった複数の組織が協力して機能しており、とても繊細な構造をしています。
そのため、わずかな不具合でも「口を開けるときにカクカク音がする」「違和感や痛みがある」といった症状につながることがあります。
顎関節症の主な症状

顎関節症の症状は多岐にわたり、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
代表的な症状には、下記のような症状があげられます。
- 顎の痛み
- 口を開け閉めするときの「カクカク」という音
- 大きく口を開けられない開口制限
朝起きたときに顎が重だるい、食事中に痛む、あくびをする時に違和感がある…といったサインも初期症状のひとつです。
進行すると頭痛や肩こり、耳鳴りなど全身に症状が広がることもあり、「顎のことだから大したことない」と軽視できません。
顎関節症の原因

顎関節症は、ひとつの原因だけでなく複数の要因が重なり合って起こります。
- 筋肉の緊張と炎症
咬む筋肉が疲労すると血流が悪くなり、痛みを引き起こします。 - 関節円板のずれ
本来クッションの役割を持つ関節円板がずれると、骨同士が擦れ合い鋭い痛みにつながります。 - 日常の習慣
歯ぎしり・食いしばり、頬杖、片側だけで噛むクセ、スマホやデスクワークによる前傾姿勢などもリスク要因です。 - ストレス
精神的な緊張が筋肉を固くし、痛みを悪化させるケースも少なくありません。
顎関節症は「よくあること」と放置してしまう方も多いですが、生活習慣やストレスと深く関係しているため、早めに相談することで改善につながるケースが少なくありません。
武蔵小杉パークシティ歯科医院では、症状や生活習慣を丁寧にお伺いしながら、マウスピース治療をはじめとした無理のない改善法をご提案しています。「最近あごに違和感がある」という段階でも構いませんので、まずは一度ご相談ください。
顎関節症の治療法

顎関節症の治療は、まず顎にかかる負担を減らし、関節や筋肉を休ませることから始めます。
大がかりな処置が必要になるケースは少なく、多くの方は保存的治療で改善を目指すことができます。
マウスピース療法(スプリント療法)
夜間にオーダーメイドのマウスピースを装着する方法です。
- 歯ぎしり・食いしばりを緩和
無意識に強い力で噛みしめると、顎関節に大きな圧力がかかります。マウスピースをはさむことで、上下の歯が直接ぶつからず、噛む力を分散させられます。 - 関節円板を守る働き
顎関節の中には「関節円板」という薄いクッションのような組織があります。強い噛みしめが続くとこの円板に負担が集中し、ズレや炎症の原因に。マウスピースが力を吸収・分散することで、関節円板への圧迫をやわらげます。 - 筋肉の緊張をほぐす
歯ぎしりの衝撃を和らげることで、咬筋や側頭筋などの咀嚼筋の過緊張も抑えられます。その結果、「朝起きた時のだるさが軽くなった」「口が開けやすい」と感じる方も多いです。
当院のマウスピースは、既製品ではなく患者さん一人ひとりの歯型に合わせたオーダーメイドです。しっかりフィットするため違和感が少なく、続けやすいのも特長です。
咬合調整
かぶせ物や詰め物の高さを微調整して、顎関節に偏った力がかからないように整えます。
外科的治療(大学病院と連携)
保存的治療で改善が得られない場合に限り、関節腔洗浄や関節鏡視下手術といった専門治療を検討します。
武蔵小杉パークシティ歯科医院では必要に応じて近隣の大学病院と連携し、安心して治療を受けられる体制を整えています。
武蔵小杉パークシティ歯科医院の治療方針

「噛むと痛い」「口を開けると音が鳴る」などの症状があると、日常生活にも大きなストレスになります。
武蔵小杉パークシティ歯科医院では、まずマウスピースで関節と関節円板を守りながら、症状を和らげる治療を基本としています。
「この痛みは放っておいて大丈夫?」と迷っている方も、まずは一度ご相談ください。
症状や生活習慣を丁寧に確認し、無理のない治療計画をご提案いたします。
顎関節症に関するよくある質問
顎関節症について疑問を抱いている方は多く、適切な知識を持つことで不安を解消できるかもしれません。
以下では、顎関節症に関してよく寄せられる質問について、歯科医師の立場から詳しく解説していきます。
- 顎関節症は自然に治るのか?
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顎関節症は軽度の場合、自然治癒する可能性があります。
特に一時的なストレスや疲労が原因の症状であれば、適切な休息により改善することもあります。
しかし、多くの場合は何らかの対処が必要です。「放っておけば治るかもしれない…」と思われる方もいますが、症状を放置すると悪化するリスクが高まります。
自然治癒が期待できるケースは以下の通りです。
- 軽度の筋肉の緊張による痛み
- 一時的なストレスが原因の症状
- 軽微な顎の使いすぎによる違和感
一方、以下の症状がある場合は専門的な治療が必要になります。
- 口が指2本分以下しか開かない
- 顎関節から音が継続的に鳴る
- 痛みが2週間以上続いている
- 日常生活に支障をきたしている
症状が軽度でも、早期の適切なケアにより回復期間を短縮できます。
自己判断せず、気になる症状があれば歯科医師に相談することをおすすめします。
- 顎関節症は、どの病院に行けばいいのか?
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顎関節症の症状が現れた場合、適切な診療科を選ぶことが早期改善への第一歩となります。
最初に受診すべきは、歯科または口腔外科です。顎関節症は顎の関節や筋肉の問題であり、歯科医師が専門的な診断と治療を行えます。特に口腔外科では、顎関節症の診療経験が豊富な医師が多く在籍しています。
総合病院の歯科口腔外科も選択肢の一つです。レントゲンやMRIなどの検査設備が充実しており、重症例にも対応可能です。
整形外科やペインクリニックでも顎関節症の治療を行う場合がありますが、歯科系の診療科での受診が一般的です。症状が長期間続く場合は、複数の診療科が連携して治療にあたることもあります。
適切な診療科選びが、効果的な治療への近道となるのです。
- 顎関節症の再発防止のためにできること
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顎関節症の再発を防ぐためには、日常生活での継続的な注意と習慣の改善が欠かせません。
まず最も重要なのは、顎に負担をかける習慣を見直すことです。
硬い食べ物を避け、大きく口を開けすぎないよう意識してください。また、頬杖をつく癖や歯ぎしり・食いしばりの改善も必要です。
ストレス管理も再発防止の重要な要素となります。「また症状が出るかもしれない…」という不安を抱える方も多いですが、適度な運動や十分な睡眠でストレスを軽減することが効果的です。
定期的な歯科検診も欠かせません。かみ合わせの変化や歯の摩耗を早期発見し、適切な対処を受けることで再発リスクを大幅に減らせます。
さらに、正しい姿勢の維持と顎周りのストレッチを日課にすることをおすすめします。デスクワーク中の姿勢や枕の高さなど、日常の細かな点にも注意を払いましょう。
これらの予防策を継続することで、顎関節症の再発を効果的に防げます。